フェルミ面

フェルミ面はXCrySDen [66]を使って可視化できます。 フェルミ面の描画に必要なデータは状態密度の計算の際に生成されます。 状態密度の計算は次のキーワードを用いて実行します (詳細は「状態密度」の章を参照して下さい)。

    Dos.fileout                  on        # on|off, default=off
    Dos.Erange              -20.0  20.0    # default = -20 20 
    Dos.Kgrid                 61 61 61     # default = Kgrid1 Kgrid2 Kgrid3
計算が正常に終了すると、「System.Name.FermiSurf0.bxsf」(「System.Name」は「System.Name」)というファイルが生成されます。 このファイルは「XCrySDen」[66]を用いて可視化できます。 「Dos.Fileout」と同様に、この目的にために「DosGauss.fileout」も使用可能です。 スピン分極計算の場合には、アップスピンとダウンスピンに対して、それぞれ「System.Name.FermiSurf0.bxs」と 「System.Name.FermiSurf1.bxs」と名付けられた2つのファイルが生成されます。 ノンコリニア計算の場合、「System.Name.FermiSurf.bxs 」というファイルが生成されます。 滑かなフェルミ面を描画するには、多数のk点が必要になることに注意して下さい。 例として、fcc構造のCa固体のフェルミ面を図 54 に示します。 この計算に使用された入力ファイルは、ディレクトリ「work」中の「Cafcc_FS.dat」です。

図 54: 「 XCrySDen」[66]で可視化したfcc構造のCa固体のフェルミ面。 2種類のバンドがフェルミエネルギー(化学ポテンシャル)を横切るため、2種類のフェルミ面を(a)と(b)に表示。 計算に使用された入力ファイルは、ディレクトリ「work」中の「Cafcc_FS.dat」。
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\epsfig{file=FermiSurface.eps,width=16.0cm}
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2017-03-07