"格子定数 vs.エネルギー"曲線

次のキーワードによって"格子定数 vs.エネルギー"曲線を計算することができます。

  MD.Type                     EvsLC      #
  MD.EvsLC.Step                0.4       # default=0.4%
  MD.maxIter                   32        # default=1
  MD.EvsLC.flag              1 1 1       # default=1 1 1 
                                         # (0: fixed, 1:expansion, -1:contraction)
「MD.Type」を「EvsLC」に設定すると、自動的に単位セルベクトルabcを 逐次的に変化させることで、簡単に``格子定数 vs.エネルギー''曲線が計算できます。 一定比率で単位セルベクトルを変化させながら、全エネルギーの計算が実施されます。 セルベクトルの変化量は「MD.EvsLC.Step」で与えられます。 ここで単位はパーセントです。初期単位セルベクトルが基準値となります。 デフォルトの設定では、単位セルベクトルabcを一様に変化させて 計算を行いますが、「MD.EvsLC.flag」によって、変化させる軸を選択することも可能です。 デフォルト設定では「1 1 1」となっており、a-、b-、c-軸方向に等方的な拡張となっていますが、 「1」は格子定数を変化,「0」は格子定数を変化させない指定となります。 計算のステップ数はキーワード「MD.maxIter」で指定します。 計算が正常に終了すると、ファイル「System.Name.EvsLC」が生成されます 。 計算途上でもファイル「System.Name.EvsLC」には途中までの計算結果が出力されます。 ここで「System.Name」は「System.Name」です。 「System.Name.EvsLC」中の列は、Å 単位での$a_x$$a_y$$a_z$$b_x$$b_y$$b_z$$c_x$$c_y$$c_z$ および全エネルギー (Hartree単位)の順に配列されます。 ここで、$a(b,c)_x$$a(b,c)_y$$a(b,c)_z$はベクトルa(b,c)の$x$$y$$z$成分です。 例として、fcc構造のMn固体の''格子定数 vs.エネルギー''曲線を図 53 に示します。

図 53: キーワード「EvsLC」によって計算されたfcc構造のMn固体の``格子定数 vs.エネルギー''曲線。 使用した入力ファイルはディレクトリ「work」中の「Mnfcc-EvsLC.dat」。 図中の平衡格子定数と体積弾性率は、ウェブサイト[101]で提供されている「murn.f」コードを用い、 Murnaghan状態方程式にデータをフィッティングすることによって評価。
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\epsfig{file=EvsLC.eps,width=12.0cm}
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2017-03-07