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多重熱浴分子動力学

OpenMX Ver. 3.7では多重熱浴分子動力学計算(multi-heat bath molecular dynamics simulation)が実行可能です。 グループ化した各原子の温度は速度スケーリング法 [17]による熱浴で制御します。 この方法は次のキーワードで実行します。

    MD.Type          NVT_VS4
グループ数は、
    MD.num.AtomGroup    2
で指定し、グループは次のように定義されます。
    <MD.AtomGroup
      1  1 
      2  1
      3  1
      4  2
      5  2
    MD.AtomGroup>
最初の行は「$<$MD.AtomGroup」、最後の行は「MD.AtomGroup$>$」でなければなりません。 最初の列は原子を識別するための通し番号で、「Atoms.SpeciesAndCoordinates」で指定された番号に対応します。 2列目は各原子が属するグループを表す番号です。 この番号は1から始まり、2、3、$\cdots$という順序で指定しなければなりません。 上の例は、系が5つの原子のみから構成され、2つのグループに分けた場合です。 Ver. 3.7では、全グループの温度プロファイルは「速度スケーリングによるNVT 分子動力学」の節で述べたように、 「MD.Temp.Control」というキーワードで制御します。 将来的には、グループ毎に独立に温度が制御できるような機能も導入する予定です。



t-ozaki 2013-12-23