next up previous contents index
Next: 開発者のためのインターフェース Up: OpenMX Ver. 3.7 ユーザーマニュアル Previous: 相互作用によって引き起こされる電荷密度の差の解析   Contents   Index

セルサイズの自動決定

OpenMXではPoission方程式の解法はFFTを使用しています。そのため、孤立系を計算する場合でも 周期境界条件のためにコピーされたイメージが周期的に配置されることになります。 孤立系であることを保証するためには最低限、中心セルと隣接セル内の基底関数が重ならないように スーパーセルを設定することが必要です。この条件の下、スーパーセルを設定すればバンド構造において バンド分散は生じません。ただし古典的なクーロン相互作用は上記の条件下でスーパーセルを設定したとしても、 残っていることに注意して下さい。 適切なスーパーセルはユーザー自身で設定する必要がありますが、 スーパーセルの設定を自動で行うことも可能です。 自動設定では、基底関数のカットオフ半径を考慮して、最小のセルサイズが決定されます。 自動設定を行う場合には、キーワード「Atoms.UnitVectors」を 入力ファイル中でコメントアウトして下さい。 この場合、OpenMXは中心セルの基底関数と隣接セル内の基底関数が重ならないように、 適切なセルサイズを自動的に決定し、また要求されるカットオフエネルギーを実現します。 決定されたセルベクトルは、次のように標準出力に表示されます。 この値を参考にユーザー自身でスーパーセルを設定仕直すことも可能でしょう。

  <Set_Cluster_UnitCell> automatically determined UnitCell(Ang.)
  <Set_Cluster_UnitCell> from atomic positions and Rc of PAOs (margin= 10.00%)
  <Set_Cluster_UnitCell> 6.614718 0.000000 0.000000
  <Set_Cluster_UnitCell> 0.000000 6.041246 0.000000
  <Set_Cluster_UnitCell> 0.000000 0.000000 6.614718

  widened unit cell to fit energy cutoff (Ang.)
  A = 6.744142 0.000000 0.000000 (48)
  B = 0.000000 6.322633 0.000000 (45)
  C = 0.000000 0.000000 6.744142 (48)



t-ozaki 2013-12-23